セロー225WE 5MP クラッチ交換
セローのクラッチが滑り始めたので交換しました。
備忘録的な記事を書いていきたいと思います。
初めに
ガンザキは必ずサービスマニュアルを用意してから作業しています。作業は全て自己責任でね☆
前準備
パーツ
今回準備したのは
①フリクションプレート×6(写真上)
5MP-16321-00
②クラッチプレート×5(写真下)
137-16324-00
③スプリングコンプレッション×4(写真真ん中)
90501-23700
④ボール(写真真ん中)
93505-16006
⑤プッシュロット(写真真ん中)
5H0-16357-00
⑥クランクケースカバーガスケット(写真右)
4BE-15462-00
その他
①工具
トルクレンチ、各種ソケット、ガスケットリムーバー等
②エンジンオイル
③容器
クラッチ盤をオイルに浸す用(袋とかでもOK)
④クラッチ盤をエンジンオイルに浸しておきます。焼き付き防止
⑤オイルストーン
取り外し作業
エンジンオイルは先に抜いておきます。
車体を真横に倒しておけばエンジンオイルを抜かなくても作業できますが、今回はオイル交換もするので抜いておきます。
ステップ外し
ケースを外すのにシフトペダルが邪魔なので外していきます。
①赤丸ボルト×2の取り外し
②青丸マスターシリンダーのボルトの取り外し
③緑丸スプリングの取り外し(二か所)
④シフトペダルをどかします
オイルエレメントの取り外し
今回クラッチ交換だけですが確認がてら外します。
①緑丸ボルトを緩めるとオイルが出てきます。
②赤丸ボルトを外してオイルエレメントカバーを外します。
あまり汚れていませんがケース側に砂が少しあったので綺麗にしておきましょう。
クランクケースカバーの取り外し
①赤丸・青丸クランクケースボルトの取り外し
赤丸はダウエルピンがある場所です。場所によってボルトの長さが違いますので間違えないように順番に並べておきます。
②ケースを外していきます。
しばらく外していないと固着していて外れにくいので裏から軽く叩いて外します。
ちなみにガンザキは逆側からマイナスドライバーを当てて軽くハンマーで叩きました。(ケースを傷つけないように当て布をしましょう。)
クラッチ盤の取り外し
①赤丸ワッシャーボルト×4取り外し
対角線上に交互に緩めて外します。
②クラッチスプリングの取り外し
③青丸ナット取り外し
④プレッシャープレートの取り外し
スプリングの自由長測定。標準値は37.3mm、使用限度は35.3mmです。
クラッチ盤とご対面。
思ったより摩耗してなさそうです。
フリクションプレートの使用限度は2.8mm
クラッチプレートの歪み限度は0.2mm
ちなみにプッシュロッドの交換をするにはハウジングを外す必要がありますが、今回はめんどくさくなった作業せず。
クラッチハウジングの外し方は
①ロックワッシャーの曲げを起こす
②クラッチセンターロックナットの取り外し
SST(クラッチホールディングツール:90890-04086)を使用して供回りしないようにして取り外します。
SSTが無いよって方=クラッチスプリングとボルトの間に厚めのカラーを挟み込んだ状態でしっかり締め付けてあげると供回りせずにセンターロックナットを外せます。
詳しくは過去記事参照↓
フリクションプレート・クラッチプレートを外します。外した物は念のため順番通りにしておきます。
意外と摩耗してないのね
ガスケットの取り外し
これが一番めんどうな作業。だってセロー紙ガスケットなんだもん。
ガスケットリムーバーがあると楽に作業できます。
オイルストーンで面だしをしておきます。
組み付け作業
基本的に取り外しと逆の手順で行います。
↑浸しておいたクラッチ
締め付けトルク
赤丸ボルト=0.6kgm
赤丸青丸ボルト=0.7kgm
ガスケットがずれないように慎重に取り付けていきます。
赤丸ボルト=4.2kgm
青丸ボルト=2.0kgm
作業終了
無事クラッチ交換が終わりました。交換直後は慣らしが必要なのでシフトワークには気を使って、急発進などしないように気を付けましょう。
基本的にクラッチ交換はどの車種でもそんなに違いはありません。
作業もそこまで難しいものではないのですが、ガスケットを外すのが一番めんどうです。ガンザキはガスケットリムーバーは必須だと考えております。(ただ他の車種だと紙ガスケットではなかったりして作業が楽になります。)
他に時間がかかりそうな作業は基本的にSSTは用意しておいた方が無難でしょう。
とまぁこんな感じです。
byガンザキ