CBR400RR NC29 フロントフォークOH+ハイパープロスプリング
先日のツーリングで限界を迎えてしまったフロントフォーク君、シルバーウィークを使ってオーバーホールしました。
今回用意したもの 1、HYPERPRO フォークスプリング(フォークオイル付き)
2、51415-KCR-003 ブッシュスライダー
51414-KCR-003 ブッシュガイド
51490-MN8-305 シールセット(ダストシール+オイルシール)
3、90116-383-721 ソケットボルト
90544-283-000 ワッシャー
4、91356-KF-003 Oリング(フォークトップボルトの)
その他使用した工具
2、フロントフォークオイルシールプッシャー STRAIGHT
3、すごい長いエクステンション メーカー不明
その他もろもろ 今回そろえたのはこんな感じ。先に言っておきますがインパクトドリルはほとんど使いませんでした(笑)
【ホイールの脱着、フロントフォーク脱着】
①キャリパーを外していきます。外したキャリパーはブレーキホースにテンションがかからないようにどこかに吊るしておきましょう。
②タイヤを外します。
赤丸のアクスル割締めボルト2個をゆるめ、黄色丸アクスルボルトを外します。
そうするとアクスルシャフトが抜けますのでタイヤを支えながら抜いていきます。
フォークとディスクを傷つけないようにタイヤを外します。あ、カラーとか無くさないように。
②次にフォークの取り外し。先に赤丸のトップキャップを軽く緩めておきます。(24mm六角)。
③フロントフェンダーを外します(4箇所)
④赤丸ハンドルバー割締めボルトを外します。位置がわからなくならないように印を付けておくと良いです。
また、ハンドルが落ちないように何かで吊るしておくか固定しておきましょう。(ガンザキがマスキングテープで吊るしておきました笑)
⑤黄色丸トップブリッジ割締めボルト(6mm六角穴)・ボトムブリッジ割締めボルト(14mm六角)をゆるめるとフォークが抜けますので、おさえながら作業しましょう。
いよいよフロントフォークの分解に入ります。
【フォーク分解】
※フォーク底部のソケットボルトがもし供回りして外せないようなら、スプリングやトップボルトを組んだままソケットボルトを外しましょう。
①トップボルトを外します。赤丸の部分をスパナで押さえながら回せば外せます。
② スプリングシート スプリングジョイントプレート
① スプリングカラー スプリングジョイントプレート
② 上記を外していきます。 スプリングシートは切欠きがあるのでスプリングを縮めながら引っ張れば外れます。
③フォークスプリングを外します。 ↓全て外すとダンパーAssyが見えてきます。
※オイルを抜く前にダンパーを上下すると赤丸の穴からオイルがすごい勢いで飛んできます!服がオイルまみれになりたくなければダンパーは保持しておきましょう!(ガンザキはやられました)
④フォークオイルを排出します。ちなみに前に書いてある通りダンパー内にもオイルが入っていますので、ダンパーも伸縮させてあげるとオイルがすべて排出できます。
⑤ダストシールをマイナスドライバーなどでこじって外します。(インナーを傷つけないように) アウターの内側の溝にあるストップリングを外します。
⑥フォーク底部にあるソケットボルトを外します。
※ソケットボルトはかなり奥まったところ(6~7cmぐらい)にあり、尚且つ穴が狭いのでロングヘックスを用意したほうがいいです。(ロングのヘキサゴンだと入らないかもしれないので) ↓こんなの
今回、万全を期すためにインパクトドライバーを購入したのですがまさかのボルトがびくともせず。 どうしたものかと考えていたら目の前に長いエクステンションバーが。 とりあえずやってみるかと思い力を加えた瞬間、ぱきっといって簡単に外れてしまいました(笑) ↓これ
なんのためにインパクト買ったんだ・・・とか思いつつもまあ無事外れたのでまあ良しとします(汗) ソケットが外れればダンパーAssyが外れます。
⑦インナーフォークを抜いていきます。が、フォークパイプブッシュとフォークスライダーブッシュ(スライドメタル) があたってしまい抜けません。
これはインナーを何回かガツンと引っ張ってあげれば外れます。
最後にオイルロックピースを回収するのを忘れないように。
↑念のため順番に並べておきます。
↓奥が新品。あまり摩耗はしていませんが念のため交換
後は各部品を洗浄していきます。
【フォーク組立】 いよいよ組立に入ります。
①インナーフォークにフォークチューブブッシュを取り付けます。
②ダンパーAssy・インナーフォーク・オイルロックピースをアウターに組み込みソケットボルトを取り付けます。
Oリングの交換を忘れずに。 ソケットボルトの締め付けトルクは2.0kg-m ※この時、供回りするようならスプリングなどを仮組みして締めこんでみてください。
③フォークスライドブッシュ(スライドメタル)を打ち込んでいきます。
↑赤い矢印も線まで打ち込んでいきます。 ↓ここでプッシャーの登場。
やり方は 1、フォークスライドブッシュをアウターにセット
2、そのうえに古いフォークスライドブッシュを二枚ほど重ね、その上にバックアップリングを乗せる
3、ハンマーのみ使って上からうつべし!うつべし!。しっかり入ると打撃音が甲高くなります。 ↓写真を撮り忘れてしまった。
②バックアップリング・オイルシールの順に組み込んでいきます。
オイルシールを内側のストップリングを入れる溝が見えるまで打ち込んでいきます。 ダストシールを組み込みます。 ↓断面図はこんな感じ。
③フォークオイルを入れていきます。オイルはハイパープロのスプリングセットについていたハイパープロ20番を使用。 油面は75kgで130mmとのこと。ガンザキは55kgですがとりあえず純正と同じ油面の120mmに調整。
④インナーを上下しエア抜き。ダンパー内にもオイルが入りますのでダンパーも一緒にストローク。
⑤十分にエア抜きをしたらスプリング等を組み付けていきます。
↑上が純正、下がハイパープロ(なんか全然長さが違う・・・) ・スプリング ・スプリングジョイントプレート1 ・スプリングカラー ・スプリングジョイントプレート2 ・スプリングシート ・トップボルト 上記の順に組み込んでいきます。
【フォーク取り付け・完成】 後は外した順と逆の手順で取り付けていきます。 締め付けトルクは↓
ボトムブリッジ割締めボルト 3.5kg-m
トップブリッジ割締めボルト 2.3kg-m
ハンドルバー割締めボルト 2.7kg-m
キャリパー 2.7kg-m
アクスルボルト 6.0kg-m
アクスル割締めボルト 2.2kg-m
アクスルシャフトは洗浄しサイドグリスアップしてあげましょう。
【インプレ】 以前のふにゃふにゃフォークと違ってしっかりコシのある動きになりました。 が、やはりガンザキの体重では足りないのかオイルも純正の10番から20番に変更したこともあってなのか固すぎる印象。
そのためフロントにくらべてリアが柔らかすぎてアンバランスになってしまいます。なのでフロントにあわせてリアも少し固めにセッティング。 いざ走ってみると驚くほど素直に曲がる曲がる。そこまでフロントが沈み込んでいるように感じないのですがアンダーは全くなく。
単純に純正のふにゃふにゃフォークに慣れてしまっているだけなのかもしれないですね。 まぁ後はサーキットにいってからセッティングを煮詰めてみることにしましょう。 byガンザキ